
今回ご紹介する本『ほんとに、フォント。』は、デザイン事務所「インジェクターイー」さんによる、デザインテイストに合わせたフォントの選び方を学べる本です。
私自身フォント選びにそんなに自信があるわけではなく、自分のなかでの定番がいくつかあって、それに頼りがちなところがありました。あとは、なんとなくで選びがちだったり……。
なのでフォント選びに主眼を置いたデザインの本は気になりました。
前作の「けっきょく、よはく。」が良かったので、新作のこちらも購入。感想など書いてみたいと思います。
デザインに合わせたフォントの使い方がわかる本『ほんとに、フォント。』

『ほんとに、フォント。』はこんな人向けの本
amazonの商品ページで中身が少し見られるようになってるので、内容を確認したいかたはコチラもぜひご覧ください。
この本を読んでみて、下記のようなかたが読むと特に役に立つのではないかなと私なりに思いました。
デザインを学んでいる方・仕事にしている方
作例はほとんど紙媒体なので、特にグラフィックデザイナーの方には「これは役に立つ!」と思えるところがたくさんあると思います。
フォントについての解説がメインですが、他にも配色やレイアウト、文字組みのことにも触れられているので、幅広くデザインのことを学べます。
フォントをなんとなく選びがちなかた・引き出しを増やしたいかた
複数のフォント使いの例があるのがよかったです。欧文フォントと和文フォントの組み合わせ方がたくさん載っていて、表現の幅が広げられそう。
デザインテイストによって、こんなフォントを使うとイメージが伝わるんだとわかります。1つのテーマにつき例が複数載っていて、バリエーションを考えるときに参考になります。
デザインを教える機会のあるかた・言語化を学びたいかた
なぜこのフォントなのかがわかりやすいフレーズで説明されているので、こんなふうに言語化すれば伝わりやすいのか! と表現の勉強にもなります。
『ほんとに、フォント。』のここが良かった! お気に入りポイント
作例が豊富で見ていて楽しめる&参考資料としても使える
どのデザインもおしゃれで今っぽいです。
ページをぱらぱらめくってインスピレーションを得たり、じっくり読んで学んだり。
なぜ良いか・良くないかの解説がわかりやすい
「なんかオシャレ」「なんかダサい」の「なんか」の部分が的確に解説されており、納得しながら読み進められます。
作例で使われているフォント名が書かれている
このフォントいいな、と思ったときに「これなんていうフォントなんだろう…」となかなかわからないときがあるので、作例のフォントを使いたいときに迷いなく選べるのがとても良いなと思いました。
イメージ別の配色例とCMYKの数値も紹介されている

作例に使われているフォントだけでなく配色例も載っています。
フォント例の下のほうにサラッと出てくるわりに使いやすそうです。CMYKそれぞれが何%なのかも書いてあるので、これから役に立つ機会ありそう。
勉強するぞ! と意気込まなくても気楽に読みやすい
書き方が堅くないので、読み物感覚で気楽に読めます。
説明も小難しくなく、いろんなフォントがあるなあ、こんな使い方ができるんだ、と楽しく読みながら知識を得られます。
フォント選びが学べて、こういうの作りたいな! というわくわく感が持てる本。
フォントをなんとなくで選びがちでしたが、こういうふうに考えて選ぶといいということが学べて、めっちゃ良い本でした。なぜこのデザインにしたのかの言語化ももっと練習していきたいです。
デザイナーの方、勉強中の方だけでなく、ノンデザイナーの方にもおすすめの本だと思いました。
作りたい!というテンションを高めてくれる本です。
